Wikipediaの衰退とcookpad、アメブロの台頭

 私がSEOという言葉の意味をちゃんと理解したのはつい最近のことだ。検索エンジン最適化と聞くと難しい内容に思えるが、なんてことは無い。つまりはグーグルでいかに上位に表示させるか、ということらしい。

 

 グーグルを使って感じたのだが、検索結果が以前とは随分変化した。少し前まで、特定の単語を検索した場合に最上位に現れるのはWikipediaの記事がほとんどだった。しかし最近では(ずっと前からかもしれないが)検索するワードによってはWikipediaではない別のサイトも表示されるようになった。

 

 例えば、今、食材の名前を検索すれば、cookpadが一番上位に表示される可能性が高い。「キャベツ」や「ピーマン」と検索すると、Cookpedのレシピが一番上に表示される。そして、その後にも楽天や味の素が運営のレシピ紹介サイトが並ぶ。。

 

 このcookpadの台頭は自炊をする立場としてはありがたい部分もある。わざわざクックパッドのサイトに飛んでから検索するよりもずっと手間が省けるからである。

motsurima.hatenablog.com

 一方、ありがたくない変化もある。それはアメブロの存在である。はてなの場合、基本的に質の高い記事が検索上位に表示されるが、アメブロの場合、ブログ内に数記事しかないような明らかに質の低いブログでも最上位に表示されている。その中には他サイトを部分的にパクったようなものも含まれる。これはより多くのアクセス数を稼ぎたいと考えているブログの書き手にとっては脅威だろう。

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 ここまでの話をまとめると、検索におけるWikipediaの存在感は徐々に薄くなっており、Cookpadアメブロの台頭によって、日本の検索結果は以前より多様化が進んでいる、ということになる。これは自サイトを運営する個人や団体にとっては歓迎できることだ。

 

 しかし、私はWikipediaの衰退を快くは思っていない。なぜなら私は、Wikipedia依存症だからである。例えば「かぼちゃ」を使ったレシピを検索するような時でも、まず「かぼちゃ」という名称の由来や、その起源や日本への伝来の経路を調べたくなる。Wikipediaを読むことが習慣化(中毒化?)している私にとって、Wikipediaの記事が1ページ目の最上段に現れないことは苦痛なのである。

 

 そいういうことで、WikipediaSEO的に弱くなる事に全く賛成できない。Wikipediaの記事はいつでも検索の見やすい位置に居てほしいし、2ページ目以降に追いやられるのは困る。もちろん他サイトの良記事が上位に表示されることは仕方のないことだが、どうみても広告収入目的にしか見えないアメブロの単発記事が上位に表示されるよりはWikipediaの方が何倍もマシなので、Wikipediaには頑張って?ほしい。

 

Wikipediaをつくったジミー・ウェールズ (時代をきりひらくIT企業と創設者たち)

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