2016年第67回紅白歌合戦レビュー MVPはRADWIMPS 予想外の収穫は乃木坂46

f:id:motsurima:20161204194023j:plain2016年の第67回紅白歌合戦に出ていた歌手の曲を評価してみた。

PVとかライブの映像を見て出来を予想したのがこちら。
2016年紅白の曲の中で聞いたことが無い曲を聞いてみた-桐谷健太、五木ひろし、AI、AAA、miwa、E-girls - ドリップ式映画・資格日記

2016年紅白の曲の中で聞いたことが無い曲を聞いてみた-Sexy Zone、市川由紀乃、RADIO FISH、西野カナ 、SEKAI NO OWARI、水森かおり - ドリップ式映画・資格日記

【2016紅白】聞いたことが無い曲を聞いてみた - ドリップ式映画・資格日記

2016年紅白レビュー

※残念ながら関ジャニPUFFYを見逃した。

襷坂46
口パクか本当に歌っているのか分からない歌い方。PVを見た後だと驚きが無い。

三山ひろし
大谷見たいな顔してた。けん玉パフォーマンスの必要性が分からない。

山内恵介
けん玉パフォーマンスのあとだと、乃木坂が踊っているだけでも大分マシに見える。

miwa
必死に歌っているところが良かったのに、なんだかニコニコしてていつも通りという感じ。

セクシーゾーン
安定していたけど、それ以上のものはなかった。

天童よしみ
パフォーマンスとして良かった。

セカイノオワリ
PVに近い演出のわりにはよかった。曲は地味すぎ。

市川由紀乃
歌詞が分かりやすい。

三代目
パフォーマンスとしては派手で良かった。曲は意味不明。

香西かおり
真田丸と結びつける必要はない。バイオリンは良いのに。曲がスローテンポすぎて、歌えていない。橋本マナミが邪魔、

椎名林檎
色んな力が働いていそう。もっと普通に盛り上がれる曲をもっと普通の場所で歌って欲しかった。

福田こうへい
相変わらず用心棒顔。声が出てる。

絢香
スモークの量、失敗した?今さら感。

郷ひろみ
郷ひろみを目立たせたいのか、土屋太凰を目立たせたいのか、良く分からない。

V6
出演した理由がよく分からない

水森かおり
豪華な衣装があまりあっていない。

いきものがかり
なぜこの曲?とは思うが、割りと良かった。茶髪の髪の毛がヅラにみえる。

ゆず
この曲調でこの曲を歌わなきゃなら無い理由がない。

RADWINPS
特別なことをしなくても盛り上がるね。

乃木坂
かわいい子の顔をアップで撮る方向性が成功してた。曲とかダンスにこだわってなくて良かった。

福山雅治
特に何も無かった

島津亜矢
歌唱力凄い。でも清々しく歌いすぎな気もする。

RADIOFISH
バカらしくて良かった。

西野カナ
歌唱力はあるけど、やっぱり過去のものと比較して曲のインパクトが弱い。

桐谷健太
泣かせるために作りました。そういう制作意図が透けて見える。

AI
同上。ひどい歌詞。

AKB48
好きな人は盛り上がれるんだろうな。

五木ひろし
定番という感じ。

KinKi Kids
良い曲なのに歌がイマイチ。特に光一が酷いが剛も良くはない。

Perfume
目に優しくないけど、パフォーマンスと演出は合ってたと思う。

星野源
ダンサーが良すぎて本人がちょっと霞んでた感じが…

大竹しのぶ
ある種のパフォーマンスつきだったから、予想していたよりも大分良かった。

坂本冬美
橋本マナミより良かったけど、あまり印象に残らない演出だった。

TOKIO
椎名林檎と比べて、手を抜きすぎじゃ…

松田聖子
無難。

XJAPAN
高音がキツい。

高橋真梨子
意味深な歌詞。歌唱力が半端じゃない。

THE YELLOW MONKEY
うーん、ちょっとソフトに歌い過ぎな感じが。声って衰えるんだなぁということを改めて痛感させられた。

氷川きよし
面白くない曲だなあ。最後は盛り上がったけど。


宇多田ヒカル
これなら録画したものでも構わないのでは。

石川さゆり
Youtubeで気軽に過去の映像が見られるのでそれとの比較になってしまうのがキツイ。


最後にメドレーって…。

総評

 今回の紅白全体を振り返ってみる。まず司会が良くなかった。有村架純は台本に書いてあることをそのまま喋っているようで、自然なコメントができてなかったし、相葉も進行に気を取られすぎてうまく会話出来ていなかったように見えた。特に前半がダメだったが、後半になってから緊張が解けたのか徐々に良くなっていった。

 つぎにパフォーマンスについては、似たような演出が多かったと思う。特に歌手と女性ダンサーという組み合わせが多かったけれど、上手くハマっていたものはなかったし、もっと違った演出が見たかった。また椎名林檎TOKIOが両方とも都庁を舞台にしていたが、どちらかというとTOKIOの方が手抜き感が強かった。

 個人的に注目していたのは、椎名林檎THE YELLOW MONKEYだったが、どちらも選曲ミスだったとおもう。詳しくは以下のエントリを参照してほしい。
紅白でイエモンに歌ってほしいけど、諸々の事情でたぶん無理な曲BEST5 - ドリップ式映画・資格日記
2016年の紅白で聞きたい椎名林檎の曲5選 - ドリップ式映画・資格日記

 
 今回個人的にMVPだと思ったのはRADWIMPSである。演出こそバックスクリーンに『君の名は』のアニメを映し出すという淡白なものだったが、曲自体に勢いがあったのでそのままで十分だった。

 そして自分が予想していたよりもずっと良かったのは乃木坂46で、演出では今年の紅白ベストだったと思う。歌をいかに聞かせるか、ダンスをいかに美しく見せるかといった執着は全くなく、メンバーの顔をいかに美しく見せるかということにエネルギーを注ぎ込んだという点は英断としか言えない。そして、それは見事成功していた。

2016年の紅白。私の結論

 全体としては、イマイチな紅白だったと思う。イエモンとかX-JAPANは、今年ヒットした歌手を押しのけて出場した割には、歌唱力に難があって盛り上がらなかった。来年からは、多少知名度が足りなくてもその年の旬の歌手を読んでほしい。そういえばフリースタイルラップとか盛り上がっているわりに、紅白には全然出てなかった。ピコ太郎とか渡辺直美といったお笑い芸人中心の紅白だったと思う。その割にみんな滑っていたがが、それはあの場が半分以上悪いのであって、芸人自信ではどうしようもないことなので、ちょっとかわいそうだと思った。アーティスト以外で一番良かったのはぺこ&りゅうちぇるだったと思う。

行政主導で文化は生み出せるのか?八戸ブックセンターの試みと問題点

 2016年12月4日に青森県八戸市で八戸ブックセンターという施設がオープンした。この、露骨に八重洲ブックセンターパクった意識したような名前を持つこの書店の最大の特徴は、その運営主体が八戸市という自治体だということである。

hachinohe.keizai.biz

運営コンセプト

公式HP(八戸ブックセンター)によると、この施設の運営コンセプトは

八戸に「本好き」を増やし

八戸を「本のまち」にするための

あたらしい「本のある暮らしの拠点」

 とのことである。

方針

具体的には

方針1 本を「読む人」を増やす

方針2 本を「書く人」を増やす

方針3 本で「まち」を盛り上げる

という3つの方針がある。

企画・イベント

実際にやっていることは

①セレクトブックストア
②カンヅメブース
③読書会ルーム

の3つが主のようだ。その内容は

①専門家がおすすめの本をチョイスしてポップなどをつけて並べる

②作家になりたい人が創作活動に集中できるためのスペースを提供する

③ブックセンター主催、または市民の依頼によって読書会を開催する

ということだ。

感想

 率直に言って、なぜ地方自治体がこのような施設の運営に税金を投入しなければならないのか分からない。既存の図書館や教育機関ではダメなのか。民間ではその役目を果たせないのか。現状では、そういった必要性への疑問にうまく応えられていないように見える。

 実際に行っていることを見ても、①のセレクトブックストアは普通、民間の書店が通常業務の一環としてやっていることだ。②に関して、作家活動に公の支援が必要だという話も聞かないし、支援したからと言って作家がぼこぼこ生まれるわけじゃないだろう。③のいわゆる「読み聞かせ」に関しては、普通自治体の図書館がやっていることで、わざわざここでやらなきゃいけない理由はない。

 つまり、現状を見る限りでは、八戸ブックセンターを「公」が運営しなければならないような道理はどこにもないのである。

  一方で、この手の施設が必要な理由は痛いほど理解できる。なぜなら八戸には他の都市と比較して、文化資源が圧倒的に足りていないからだ。つまり八戸市は文化的に非常に貧しい都市だからである。

文化的に貧しい都市、八戸の特徴

八戸市が文化的に貧しい理由はいくつかある

  1. 県庁所在地ではない
  2. 歴史的な積み重ねが少ない
  3. 公立大学が存在しない
  4. 大型書店が存在しない

なぜ、八戸は文化的に貧しいのか。それは近隣の都市(青森、弘前、盛岡)と比較してみればよくわかる。

①県庁所在地ではない

 まず基本的なところから始めると、八戸は県庁所在地ではない。青森県の県庁所在地は、もちろん青森市である。だから県の主要な機関は青森市に集中していて、国の地方機関も少ない。加えて、テレビ局が無いのもでかい。

②歴史的な積み重ねが少ない

 弘前津軽藩の城下町として有名な一方、八戸も八戸藩という藩の城下町であったが、その規模は小さく、弘前城のような有名な史跡も残っていない。歴史的な有名人も太宰治などを産んだ旧津軽藩の地域よりも格が落ちる。

公立大学が存在しない

 若者がいないから、新しい文化が生まれる余地が無いし、大学が無いから専門書の売り上げも少ない。あと大学図書館のような施設が優秀な司書を雇うことによって得られる恩恵も受けられない。

④大型書店が存在しない

 ジュンク堂丸善のような大型書店が存在しないので、専門書を購入する必要性があってもAmazonなどを使って取り寄せることが必要になる。

 

 以上4つの理由から、八戸は文化的に貧しい都市となっている。文化資源の貧しい都市からは若者が逃げていく。若者が逃げていく都市は今後衰退していくのみである。だから文化的に豊かな都市を目指すという方針は圧倒的に正しい

 だが八戸ブックセンターのやり方を見ても、その方法が目的にどれだけ貢献しているかを考えると否定的に語らざるを得ない。結局この方法では文化は生まれないだろう。

 

文化的に豊かな都市を作る方法

 実現可能性を無視して、私が文化的に豊かな都市を作る方法を考えると以下のようになる。

公立大学を作る

 小規模でも良いので、文系の学部を中心とした公立(市立)大学を作る。大学には全国各地から若者が集まるし、大都市で学んだ教授も集まるので、文化的な多様性が生まれる。加えて、大学図書館を設置し、司書を配置することにより、公立図書館ではできないサービスを実現できる。

Ⅱ大型書店を誘致する

 ジュンク堂MARUZENのような、大型書店を市街地の中心部に誘致する。もちろんテナント料などは税金で助成する。一般書店と大型書店の大きな違いは、座って本が読めるということ。これによって、大型書店は居心地の良い場所となっている。これがあるのとないのとでは全然違う。

結論

 結局、文化を作るには、大都市から人と知恵の両方を持ち込んで、継続的に回る仕組みを作る必要がある。本格的に取り組むのなら、上の二つの案ぐらいの出費は覚悟しなければならない。八戸ブックセンターの運営に税金が投入されることに批判的な意見もあるが、本当に豊かな文化都市を目指すなら、その程度の額では全く足りないくらいなのである。

 八戸ブックセンターに関しては正直なところ、あまり改善案も思いつかない。というのも、芸術一般ならやれることは多いのかもしれないが、本に関係ある事に限定するとなると、やれることはかなり限られる。本によって社会を豊かにするには、それなりに本を必要とする人たちがいなければいけないし、本を必要とする人を作り出すにはもっと大がかりな変革が必要だと思う。それこそ大学を作るぐらいでなければ、根本的に人々の心の豊かさは変わらないだろう。

 そういう意味で八戸ブックセンターという試みは筋が悪いと思うのだが、いかがなものだろうか?今後に期待したい。

【2016紅白】聞いたことが無い曲を聞いてみた

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高橋真梨子『ごめんね…』評価C

『桃色吐息』、『for you』、『はがゆい唇』など誰もが聞いたことがある高橋真梨子の曲の中では『ごめんね…』は良い曲だとは思うは少々地味ではある。今年のヒット曲ではないのに、この選曲というのはちょっと無いかなぁ、と思う。高橋真梨子は年齢の割に声は安定しているし、良い歌手だと思うがイマイチこの曲では盛り上がらないような…

 

関ジャニ∞ 「ズッコケ男道」評価B

関ジャニ∞はみんな個性があるし、必要以上にかっこつけてないのが良い。 「ズッコケ男道」はずいぶん昔に聞いた曲だけど、今聞いても良い曲だと思う。今回は、ゴールデン・ボンバーがいないから、彼らが賑やかし枠みたいな感じだろうけど、ぴったりの曲だと思う。

 

欅坂46サイレントマジョリティー』評価C

歌詞が小難しい割に、歌唱力が無いから、歌っているというより、歌わされている感が強い。PV時よりも相当成長していなければ、歌詞に見合ったパフォーマンスは無理だろう。曲自体は今年のAKB系列の中では良い方だと思う。

 

三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE 『Welcome to TOKYO』評価E

彼らに東京や日本を代表してもらいたいと考えている人がどれだけいるのか。

 

乃木坂46 『サヨナラの意味』評価D

卒業シーズンの定番にしたかったけど、イマイチ当たらなかったという感じの曲。あまり印象に残るようなものが無い。

 

郷ひろみ『言えないよ』評価B

郷ひろみは基本的に歌が下手なので、『2億4千万の瞳』みたいな勢いのある曲じゃないと聞くに堪えないのだが、この曲には妙な魅力があって最後まで聞ける。

 

松田聖子『薔薇のように咲いて 桜のように散って』評価C

松田聖子は前回出場したとき聞いて、だいぶひどいなと思った。だけど、今回の曲はYoshikiが作曲したということで、曲自体の質は高い。あとはライブで松田聖子がどれだけのパフォーマンスを発揮できるかが問題。

 

福田こうへい東京五輪温度』評価C

怪しいセールスマンのような風貌をしている。あるいは時代劇で用心棒として雇われる剣豪みたいな見た目。演歌のうまさの基準がよく分からないのだが、この人はうまいのかよく分からない。声にあまり特徴が無いので、個人的にあまり魅力を感じないのだが。

 

大竹しのぶ『愛の讃歌』評価D

Youtubeで見る限りは、結構うまいが、別にこの人である必要性が全くない。それこそ和田アキ子が歌ったって良いし、美輪明宏だっていいのだから、そこに疑問点は残る。

 

三山たかし『四万十川』評価C

福田こうへいよりはずっと、親しみやすい顔と声をしている。曲自体は良くも悪くもない特徴のない曲だと思う。男性の演歌歌手は、女性に比べて地味な曲ばかりな気がするのだがどうしてなんだろうか。

 

香西かおり『すき』評価D

曲を聞いたけど、本当にこの曲で良いの?って思った。

2016年紅白の曲の中で聞いたことが無い曲を聞いてみた-Sexy Zone、市川由紀乃、RADIO FISH、西野カナ 、SEKAI NO OWARI、水森かおり

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主観的にA~Eの5段階で評価。あくまで主観的。

Sexy Zone『よびすて』評価A

歌が上手い。ジャニーズと言えば、ダンスはうまいが歌はイマイチというグループが多い中で、このグループは歌っているすべてのメンバーがうまかった。

 

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2016年紅白の曲の中で聞いたことが無い曲を聞いてみた-桐谷健太、五木ひろし、AI、AAA、miwa、E-girls

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主観的にA~Eの5段階で評価。あくまで主観的。

桐谷健太『海の声』評価D

BEGINの人が作曲をやっているとのことで、確かにBEGINっぽいのだけど、BEGINよりもずっと歌詞に特徴が無いというか、飲み込みやすい歌詞になっていて、それをどう評価するかだと思う。BEGIN並みに、アクの強い感じだったらCMにも使われたなかった可能性もあるし仕方ない部分もある。残念ながら紅白で普通に歌っても印象には残らないだろう。

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イエモン&椎名林檎、2016紅白の曲発表。『JAM』はいろいろ大丈夫なの?

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そういうわけで、紅白で披露されるTHE YELLOW MONKEY(通称イエモン)と椎名林檎の曲を予想していたんですが、私の予想は見事に外れました。予想ではイエモンは順当なら『砂の塔』、椎名林檎は『カーネーション』だったのですが…

www.nhk.or.jp

 

イエモン「JAM」で、椎名林檎「青春の瞬き」だそうです。

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2016年の紅白で聞きたい椎名林檎の曲5選

今年の椎名林檎を振り返ってみた時、「今年はこの曲!」っていう曲があったかと考えてみても全然思い浮ばない。『長く短い祭』がヒットした去年とは全く状況が違うのだ。

motsurima.hatenablog.com

 

それでも昨年に引き続き、彼女は今年も紅白のメンバーに選ばれた。そして、もちろんいずれかの曲を歌うわけで、じゃあ何を歌うのかという点が問題になる。

 

彼女が今年一番注目を浴びたのは、もちろん企画、演出を務めたリオ五輪の閉幕式の引継ぎセレモニー関連の話題においてである。

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だから当然オリンピックに関連のある曲が選出される可能性が高いわけだが、そうなるとやはり一番有力なのは『NIPPON』ということになる。

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NHKのサッカー関連番組のために書き下ろされたという本曲は、2014年の紅白でも演奏されたので、覚えている人も多いだろう。しかし、一昨年にすでに演奏されたという点では新鮮味に欠けるとも言える。同様の理由で昨年の『長く短い祭』も、敬遠されるだろう。

 

そうなると一番有力なのは『カーネーション』ということになる。五輪との関連は薄いが、スローテンポで、NHKの朝ドラのOP曲でもあったこの曲ならば、お年寄りにも受け入れられやすい。また以前紅白で歌われたのが2011年なので、ほどほどに新鮮味がある。個人的な予想としては、この『カーネーション』の可能性が一番高いと考えている。

 

カーネーション』が選ばれると予想する理由はもう一つあって、それは、この曲には政治性がほとんど感じられないからである。椎名林檎は、その姿勢が右寄りすぎるということで、最近は一部からの批判を浴びている。

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こういう見方が拡がるのは、椎名林檎にとってもNHKにとっても、損である。だから歌詞が民族主義的と指摘される『NIPPON』は分が悪い。だが『カーネーション』ならば、問題にならなくて済む。

 

そういうことで、『カーネーション』が今年の紅白の最有力だと、筆者は考えているのだが、それとは別に個人的に紅白で聞きたい椎名林檎の曲についてランキング形式で書いていくことにする。

 

第5位 『あおぞら』

全然椎名林檎っぽくない爽やかな曲。作風的に近いのは、『幸福論』くらい。サントリーのCMで流れたのでそこそこ有名だと思う。と言ってもサビが一瞬流れるだけなので、わからないかも。

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第4位 『自由へ道連れ

東京事変っぽさが色濃く残るアップテンポな曲。深い意味があるようでない歌詞が素晴らしい。もし生演奏するのなら、ギターソロは絶対に飛ばさないでほしい。これは『ホテル・カリフォルニア』に匹敵すると言ったら褒めすぎか。あとはPV(MV)の小松菜奈も出してくれたら言うこと無し。

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第3位 『闇に降る雨』

バイオリンのイントロが印象的な曲。Wikipediaによると

椎名曰く「私の中での演歌的な部分を全部集めたような曲」とのことで、完成曲を「これって森昌子じゃん」と思ったという。またインタビューでは、サビの「雨だろうが運命(さだめ)だろうが」というフレーズに「当時よくこんな事言えたなぁ」と話している。

とあるように、昭和の歌謡曲のような暗い情念にみちた曲。個人的には藤圭子を思い出した。年々、演歌、歌謡曲の割合は減り続けているので、その成分を椎名林檎で補うのもいいかもしれないと思ったので第3位。

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第2位 『歌舞伎町の女王』

THE椎名林檎と言ったらこの曲、という認識はとっくに廃れているのかもしれない。でも『本能』や『罪と罰』が、半分がPV(MV)の力でヒットしたのに比べて、この曲の場合、歌詞が持つ世界観がPVのそれを遥かに凌駕している。それくらい、強烈で唯一無二の曲である。よく爆笑問題の太田がネタにしていることでもおなじみ?

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第1位 『夜明けの歌』

3.11の1か月後にYoutubeでひっそりと公開された動画で歌った曲。オリジナルは1964年の岸洋子の代表曲。公開された時期的にある種の鎮魂歌的な意味合いを持っていたと考えられる。その当時の騒々しい雰囲気もあって、さほど注目されなかったが、彼女なりに震災に向き合い、アーティストとして被災者に対して何ができるのかを考えた結果がこの曲なのだと思う。あの大震災から5年。オリジナルが偉大すぎてなかなか難しいとは思うが、メモリアルな年の締めくくりに、これ以上ふさわしい曲はないのではないか。

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まとめ

結論としては、椎名林檎の多面的な魅力を引き出せる曲ならなんでも構わないと思う。ただ、できることならあんまりオリンピックを強調せずに、いちアーティストとして魅せてくれるような演出の方が好ましい。いちファンとしては。

 

THE YELLOW MONKEY版も書いた

motsurima.hatenablog.com