行政書士の参考書・問題集について―平成27年度行政書士試験を受験して

行政書士試験が終わった。自己採点の結果は合格だった。まだ実感はないが、今後行政書士試験を受ける予定の人のために、自分が使った参考書・問題集とその良かった点・悪かった点について紹介してみたい。

☆実際に購入したテキスト・問題集

■参考書・テキスト

行政書士 合格テキスト 2015年度 (行政書士 一発合格シリーズ)

行政書士 合格テキスト 2015年度 (行政書士 一発合格シリーズ)

 

 基本問題集と一緒に買った700ページの分厚く重い教科書。値段は3000円+税。ほとんど使わなかった。いや、使おうとしたけどうまく使えず放置した。分量が多すぎて内容が全然まとまっていない。どこが重要でどこが重要でないのか分からなかった。この手のテキストはTACの他、LECなどからも出版されているが、どれも網羅的すぎて使えない。テキストはあった方が良いが、ここまで厚い本は買う必要がないと思う。

 

■基本問題集 

行政書士 過去&厳選問題集 2015年度 (行政書士 一発合格シリーズ)

行政書士 過去&厳選問題集 2015年度 (行政書士 一発合格シリーズ)

 

  実際今回一番役に立ったのはこの問題集。しかし公務員試験の問題集に見慣れている立場からすれば、良い問題集とは言えない。解説部分の容量が圧倒的に足りない。語彙の説明も少ないし、判例もほとんど掲載されていない。とにかくこの一冊だけで、完結した内容になっていないことが大きな問題である。ただ行政書士の基本問題集は、どこの出版社のものもあまり変わり映えしない。どの基本問題集も一冊で完結した内容になっておらず、いちいち分厚いテキストで確認しなければならない。

 

■記述対策

行政書士 記述式問題集 2015年度 (行政書士 一発合格シリーズ)

行政書士 記述式問題集 2015年度 (行政書士 一発合格シリーズ)

 

内容自体は悪くない。解説は少ないがポイントは突いている。ただ、実際に試験を受けて、特に記述対策はする必要がないかもしれない、ということは感じた。基本的な問題集を繰り返し説いて、基礎を頭の中に叩きこめば記述で5割程度は獲得するのは難しくないのではないか。繰り返し説けば試験前に精神的に楽になれるので買って損はないと思う。

 

☆やればよかったと後悔したこと

■過去問

行政書士 過去5年本試験問題集 2015年度 (行政書士 一発合格シリーズ)

行政書士 過去5年本試験問題集 2015年度 (行政書士 一発合格シリーズ)

 

 試験を受ける前は、基本問題集で十分だと思ったが試験を受けて後悔した。3年分でも5年分でも良いから過去問を解いて、形式を把握しておくべきだった。というのも基本問題集では、実際の問題の形式や出題の傾向は把握できない。基本問題集は出題範囲を網羅的に扱っているから、重点的に学習しなければならない範囲がわからない。だから実際に過去問に向き合って、それを確認するべきだった。今後行政書士試験にチャレンジする方には、基本問題集だけでなく、実際に出題された過去問も解いてみることを勧める。