ミッド・サマー、悪の偶像など見た映画の短評

 長い映画評を書く気力がないので最近見た映画の感想を短くをここにまとめる。

■ミッド・サマー

こういう映画がアメリカで人気を博し、日本でも全国上映されているという事実にまず感動する。これは傑作というより自分にとって滅茶苦茶価値の高い映画といったほうが良い。ふつう、映画に出てくる出来事の悲惨さは、観客があまりにショックを受けないよ制御されているものだ。しかし、この映画はそんな観客の事情など関係ないとばかりに不快さのレッドラインを悠々と超えてくる。映画を単にレジャーだととらえている人間はこんな映画絶対に見ないだろう。

 

■悪の偶像

これはクライムサスペンスであり、エンターテイメントな部分もあるのだが、その枠からあまりにはみ出しすぎている。韓国お得意の暗く重い、そして政治的要素の強い映画である。もちろん金曜ロードショーで流せるような映画ではない。脚本が練りに練られているのだろう、ストーリーの壮大さには圧倒されるのだがここまでやらなくもて映画としては十分に面白いのにと思わないでもない。つまり、私が映画に求めるものとはすこし違う思想のもとで作られている。とはいえ、今の日本映画の力では作り上げることのできないタイプの作品であることは認めざるを得ない。