LCC地域格差

LCC(格安航空旅行会社)のチケットがあれば福岡や大阪や札幌なんかも、往復2万円以内で行ける。一方、LCCの便が飛んでいない地方であれば、ほとんどが3万オーバーだ。その料金は新幹線とあまり変わらないほどに高い。北東北のほとんどの都市に行くには往復で3万以上はかかる。ここまで東京間の移動代がかかると、東京に本社がある会社なんかはそこに支社を置こう、なんてことは考えにくいし、そういう場所では起業しようなんて機運も起こりにくいんじゃないだろうか。LCCの便がほとんどないということは、地域活性化の邪魔になる。逆に言えば、福岡や札幌といった地方は、LCCの恩恵を受けて今後飛躍的に拡大するかもしれない。もちろん情報通信技術の発展によってデータのやり取りは日本中どこでも大差ないのだろうが、人的資源の交流をどれだけ低コストで実現できるかというのはこれから成長を望む企業にとってはかなり重要なファクターなんじゃないだろうか。東京となんらかのつながりを保ったまま起業したいという人には仙台や盛岡なんかよりも、断然福岡や札幌、那覇のほうがより魅力的なんじゃないかと思う。