『革命前夜』
ひさしぶりにヨーロッパの古い映画を見る。
『革命前夜』監督はベルトルッチ
以前、『暗殺の森』を見て気に入ったので、期待して見た。結果から言うとダメだった。個人的な体験をベースにしているそうで、なるほど物語性は薄い。物語が把握しにくい映画でも映像的におもしろい部分があれば、問題ないのだけれど、『革命前夜』は映像的にも『暗殺の森』に比べてすぐれた作品とは言えない。劇中に映画内映画としてゴダールの『女は女である』が登場する。ベルトルッチもゴダールのような映画が作りたかったのかもしれない。あるいはパゾリーニのような映画に憧れていたのかもしれない。ただ残念なことにベルトルッチには、詩的な映像を作る才能がなかったのである。