『銀魂』が嫌いな理由を書くには良い時期だと思ったので

 最近、実写化されて好評だという『銀魂』は、僕にとっては10年以上ずっと微妙な作品だ。ぶっちゃけて言うと、あまり面白いと思ったことがない。それは週刊少年ジャンプに連載を始めてから一貫してそうで、もっと他に読むべき作品があるだろと常々思ってきた。

 少し前にこの『銀魂』の連載が年内に終了するという話を聞いたのでこれを機に自分がなぜこの作品を好きでなかったのか振り返ってみたい。

 

①ツッコミが寒い

 この作品の大きな特徴として、登場人物がテレビに出るお笑い芸人のようなツッコミをするという特徴がある。これが寒い。恥ずかしくなる。

 なぜ恥ずかしくなるかというと、そこで起こっていることが笑える理由をいちいち説明されるからである。説明されなくても見れば分かることをいちいち説明されることで笑えなくなる。

 

②臭いセリフなのに中身が薄い

 登場人物が臭いセリフを言うのは百歩譲って許すとしても、そのセリフに驚くほど内容が無い。同じ決めゼリフにしても、久保帯人の『BLEACH』方が何倍も詩的で魅力がある。『銀魂』の臭いセリフは説教臭いうえにダサいのである。

 

③設定がありがちである

 江戸の世界観とSFとの融合という点ではテレビゲームの『がんばれゴエモン』に類似しているし、宇宙人の襲来と日常化という点では『ケロロ軍曹』に近い。また幕末の実際の人物をモチーフにしているという点では『るろうに剣心』。またギャグ漫画の中にシリアスパートが挿入されるという点では『世紀末リーダー伝たけし』と同じ構造である。

 

 他にもいろいろ欠点はあるが、ここまでにしておく。こういった『銀魂』が持つ問題をまとめて言うと、「いろんな影響を受けている割には、角が無い」といったところだろうか。『銀魂』は、尖ったお笑いや尖った漫画から使えそうな部分を取り入れつつ、その角を丸めて万人に伝わりやすい形にして表現として提示している。それは作者が読者にとって良かれと思ってやっていることなのだろうが、個人的にそういった部分が全く評価できない。尖った部分があってこそ、ギャグ漫画なのだと私は思う。

 

 例えば、一時話題になった野々村議員のものまねをなぜお笑い芸人があまりしなかったかというと、野々村議員のものまねをしても決して面白さで本人に勝てないことを分かっているからだし、オリジナルが持つ面白さを再現できないということに気づいているからである。それをアニメでやってしまうあたり、そして読者がそのおもしろさを野々村議員に匹敵するか、それを超えてると錯覚してしまうあたりに、どうしようもないセンスの無さを感じてしまうのだ。

 

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