【活動休止】いきものがかりに無関心だった立場からの代表曲レビュー

 いきものがかりが活動休止する。そう言われてもなんの感慨も湧かない。それくらい、いきものがかりについては、その存在を知った時から一貫して無関心だった。私にとって、こういう音楽グループは珍しい。なぜなら、自分は、音楽の好き嫌いがそれなりにはっきりしているので、曲を聴いたうえで中立的な立場をとり続けるということがまずないからである。ところが、彼女の歌を聴いても、あるいはグループのビジュアルを見ても、すごく好きとか嫌いとかそういう感情が一切起こらない。これはある意味すごいことだと思う。

 無関心とは言っても、いきものがかりの曲をまったく聞いてこなかったわけじゃない。CMやドラマの主題歌として、いろんな種類の曲をなんども聞いてきた。そのうえで、繰り返し聞こうと思った曲が一度も無かった。こういうといきものがかりのファンに怒られそうだが、本当のことである。ただ、何気なく聞いていて、一時的に良いという曲はあったので、今日はその曲をYoutubeで探しながら、アレコレ書いていきたいと思う。

 曲はいきものがかりのシングル売上ランキングから、売上が多い順に10曲。具体的には以下の通り。

 

10位『ふたり』

9位『SAKURA』

8位『帰りたくなったよ』

7位『ハルウタ

6位『キミがいる』

5位『歩いていこう』

4位『風が吹いている』

3位『ブルーバード』

2位『YELL/JOYFULL

1位『ありがとう』

いきものがかりのシングル売上ランキング | ORICON STYLEより

いきものがかりの代表曲レビュー10

10位『ふたり』(2009)

 悲しい感じのメロディの曲。「ぼくら」という歌詞があるけど、別に男目線の曲とかではなく、漠然と恋愛の歌なんだろうと分かる程度。そこまでメロディはキャッチ―ではない。今まで一度も耳にしたことが無い曲だと思うが、たとえ過去に聞いていたとしても全然覚えていないだろうなぁ。そういうタイプの曲。

タイアップ TBSテレビ系ドラマ「ぼくの妹」主題歌

 

9位『SAKURA』(2006)

 メロディが切ない感じで美しい。まさにCMにぴったりの曲だと思う。歌詞には、離れ離れになった男女のエピソードを女性である「あたし」の側から描いたものである。しかし、それが失恋を意味するのかは具体的には述べられておらず、「桜舞い散る」という言葉からなんとなく想像できるのみである。「失恋ソング」あるいは「失恋からの立ち直りソング」の方が違いと思うが、卒業ソングに解釈できないこともない。

 個人的には、キレイな曲だとは思うが、女性の立場からの歌ということもあるし、繊細すぎるということもあるので心の底からグッと来るものがないので、繰り返し聞きたいとは思わないけど、CMとかで流れていたら良い曲だなぁとは思う。

タイアップ:NTT「DENPO115」CMソング

 

8位『帰りたくなったよ』(2008)

 この曲はタイトルを聞いただけで、「♪帰りたくなったよ 君が待つ街へ」というサブ部分の歌詞とメロディが頭に浮かぶ。そういうわけで売り上げのかなり上位に位置しているかと思っていたのだが、8位というのは意外だった。学校の教科書とかに乗ってもおかしくないような内容の歌詞だと思う。よく言えば普遍性があるとも言えるし、悪く言えば漠然としていてつまらない。

タイアップ:『アイフルホーム』CMソング

 

7位『ハルウタ』(2012)

 勢いのある曲。劇場版名探偵コナンの主題歌として使われたということで、切ない感じはあるけど、基本的に明るい雰囲気。ただ尖ったものはないので、「コナン」とのタイアップが無ければここまで売れていなかった気もする。

タイアップ:東宝配給アニメ映画「名探偵コナン 11人目のストライカー」主題歌

 

6位『キミがいる』(2010)

 いままで聞いたことがなかったけど、めちゃくちゃいい曲だと思った。10位から7位まで順に聞いていて、メロディの中に全部「切ない」感じがあったのだけど、この曲にはまったくそういうのが無い。恋に恋する女の子の感情をそのままにメロディと歌詞に込めましたという感じ。アニメ化した少女マンガの主題歌にぴったりな曲だと思ったが、実際はドラマ版『ホタルノヒカリ』の主題歌とのこと。

タイアップ:NTV系ドラマ「ホタルノヒカリ2」主題歌

 

5位『歩いていこう』(2011)

 スローで切ない感じの曲。「応援ソング」的な要素がある。Aメロ、Bメロは他の曲に比べてちょっと重めで、サビも抑え気味。感動系の映像作品のエンディングとして流れると良いかも。

タイアップ:TBSテレビ系ドラマ「ランナウェイ~愛する君のために」主題歌

 

4位『風が吹いている』(2012)

 NHKロンドンオリンピックパラリンピックのテーマソングだというが、まさにそういう感じの曲。基本的に前向きで、盛り上がるタイプの曲。ダイジェスト映像の背後でかかっている感じの、主張の強すぎない歌詞とキャッチ―過ぎないメロディ。どこかで聞いたことがあったとしても、絶対に覚えていないタイプの曲だと思うが、オリンピックとNHKが絡んでいるだけあって、売上は良かったみたいだ。

タイアップ:NHKテレビ「ロンドン放送」テーマ・ソング

 

3位『ブルー・バード』(2008)

 アップテンポでノリはいいが、切なく悲しい曲調の曲。これもスポーツイベントでも使われているのかと思ったがwikipediaによるとテレビアニメ『NARUTO』の主題歌だったとのことである。歌詞は抽象的で、神話のよう。

タイアップ:TX系アニメ「NARUTO-ナルト-疾風伝」オープニング・テーマ

 

2位『YELL』(2009)

 暗く不安な感じのイントロから始まって、サビにかけて盛り上がるタイプの曲。曲の構成が非常にうまい。2009年度NHK全国学校音楽コンクール中学校の部課題曲として制作されたとのこと。名曲だと思う。

タイアップ:NHK教育テレビみんなのうた」より 他

 

1位『ありがとう』(2010)

 この曲も曲のタイトルを聞いただけでメロディと歌詞が浮かぶ。サビ以外は結構平凡だけど、ライブで歌ったら盛り上げるだろうなぁと思う。

タイアップ:NHKテレビ・ドラマ「ゲゲゲの女房」主題歌

 

番外編『1 2 3 ~恋がはじまる』(2013)

 個人的に、いきものがかりと聞いてまず一番初めに頭に浮かぶ曲。ただWikipediaによると売り上げは酷かったらしい。

オリコンチャートでは、2008年リリースの「帰りたくなったよ」以来16作ぶりに初動売上が2万枚を下回り、累計も2007年リリースの「うるわしきひと/青春のとびら」以来20作ぶりに3万枚を下回った。

 カルピスのCMとして繰り返しテレビで流れていて、非常に印象に残ったのだが、売り上げには貢献しなかったらしい。

www.youtube.com

 

まとめ

 今回聞き直してみて良い曲が多いと思ったのだが、繰り返しじっくり聞くタイプではない、という印象は変わらなかった。メロディも歌詞も声質も、学校の教科書に載っていそうな感じで、毒にも薬にもならないようなところが好きになれなかったのだと思う。

 でも、ライプで見てみるとまた違った魅力があって、それが見られなくなるのは正直寂しい。これから、音楽活動を続けるのかわからないが、ソロでまた違った曲風で聞けるのなら、今度はもっと好きになれるかもしれないので、楽しみに待ちたい。

 

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