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トーク・トゥ・ザ・デッド

映画

 

トーク・トゥ・ザ・デッド [DVD]

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   個人的におもしろい部分はあったし、ストーリーはうまくまとまっていたけど、世間的にはどうなのだろう。小松彩夏は主演としては弱すぎると思うし、その相手役の男もイケメンっていうほどでもない。そして話が暗い。最後は「良い話」風に締めていたけれど、作品全体としてはどんよりとした雰囲気がただよっている。ヒロインの仕事が、風俗業ということもあって要は商業映画というよりも自主映画に近い印象を受けるのだが、かといって小松彩夏が脱ぐわけでもなく、肝心の濡れ場は省略されている。

 その中で一番プロっぽい仕事をしていたのは、小松彩夏の母親役の女優で、「鬼畜」としか形容できない母親を演じきっていた。ふつうの商業映画であれば、この母親を中途半端に良い人に仕立てあげるのだが、この映画ではそういうことは一切やってなくて、ひたすらクズに描いている点については好感が持てた。

 あとは地味にうまかったのは小松彩夏の同僚のいわゆる「頭の弱い」女の子の役の女優でうまく演じていた方だと思う。ああいう役は、昔池袋ウェストパークで酒井若菜が演じていたが、やり過ぎると不快に感じる人もいるだろうから、加減がむずかしいのではないかと思う。

 全体としてそれなりにまとまってはいたが、商業作品としては話題性に欠けるし、自主映画の基準からすれば、攻め無さ過ぎの映画だと思う。セールス的に大丈夫なのだろうか、とこちらが心配になるような作品であった。


『トーク・トゥ・ザ・デッド』予告編 - YouTube