もはや昔のはてなではない

 最近はてなブログの新着ダイアリーを見るのがおもしろくて、ちょくちょく見て回っているのだが、やっぱり広告・宣伝目的のブログが多いと感じる。無料で簡単にブログを作れる気軽さがこういう事態を招いているのだと思う。一般の人が書いているブログの体験談を読むのが好きなのでこういう傾向はちょっと残念だ。

 はてなで5・6年前にもブログを書いていたが当時は今とはちょっと違っていた。昔のはてなは、もっと政治的なことが話題の中心になっていたし、左翼的な言説が幅を利かせていた。あと東浩紀がたまに炎上するような話題を提供して、そのたびに叩かれていた。はてなには独特の秩序があって、まさにはてな村という言葉がぴったりだった。いまはもっと透明な感じがする。イデオロギーから解放されたことで、はてなでブログを書く敷居は確実に低くなった。だからこそ広告や宣伝目的のブログが増えているのだろう。

 そういう空気のなかで私が何を書いていたかというと、左翼に対するアンチ的な立ち位置で文章を書いていた。いまなら確実に「ネトウヨ」とレッテル張りされてると思う。そういったスタンスで書かれた文章というのは、当時はまだ数が多くなかったので、それなりにうけた。当時はてなスターはてブがあったが定かではないのだが、ある程度のリアクションがあったことを覚えている。

 いまでは、はてなでも右翼的な言説も、めずらしくもなんともない。昔と違うのはそれを真っ向から批判する左翼的な立場の言説がほとんど見られないということだ。はてなは確実に透明化した。それはそれで良いことなのかもしれないが、極端な左翼発言が見られなくなったのはちょっと悲しい。